Akai's Insight & Memo

かなり小さなマーケティング会社の社長のブログ。MKTインターナショナル株式会社 代表取締役社長 赤井 誠。http://www.mkt-i.jp id:mktredwell

SEのためのビジネススキル入門 :SIerをいくらdisっても、最後は個人は努力するしかない

SIerをdisるのが、今、流行っています。市場規模が6兆円くらいあるので、今回の消費税増税分くらいです。SIer崩壊が本当にあったら、日本の経済にかなりダメージがあるでしょう(と思えば、真面目にかんがえて、すぐに崩壊することはない。何か理由があって、この規模になっているのだから)。

個人的には、SIerという言い方、なくなってほしいと思います。というのは、SIerという和製英語なので(IT業界の成り立ち上、米国リードなところがあるので、そこに和製英語が入ってくると、わけわからないことが多くなるので)そもそも、 System Integratorの略称だと、SI です。複数は、SIs。もし、erとつけたいなら、SIorだと思います。欧米では、日本でSIerと呼ばれている業態は、アウトソーシング あるいは、VARと呼ばれていると思います。例えば、アクセンチュアやタタのような企業は、アウトソーシング。製品を再販しつつ、付加価値のサービスを添付する場合は、VAR (value-added Re-seller ) 。 そのため、米国の人に、SIer (エスアイヤー) といっても、通常通じないです。なので、VARとか、コンサルティングとか、SIとか、アウトソーシングとか、実態にあった業種名で呼んでほしいなという意味で、SIerという単語はなくなってほしいのです。

ただ、昨日聞いたのですが、日本人が、SIer、SIer とばかりいうので、アジアパシフィック地域では、一部、この和製英語が流通し始めたとのことです。

前ふりは、この程度にして、21世紀に入るころから、キャリア支援関係では、「バウンダリーレスキャリア」や「変幻自在のキャリア」なんていう単語が流行っています。

欧米においても、企業のM&Aだけでなく、オフショアリング、アウトソーシングなどが盛んになるつれて、一つの企業でずっと勤めあげるというモデルが変わってきました(→ 昔の米映画とかみるとわかりますが、親が1つの会社一筋です!たんていうロールモデルが出てくることおおいのです)。

では、個人がそんな世の中の状況にフィットしていくには、一つの会社や組織を超えて、どこの会社でも勤まる人間になるの必要だし、そういうキャリアを作れるといいよねということになります。

こういうときに、よく例としてあげられるのは、プログラマー、ITコンサルタント、SEエンジニアだったりします。つまり、SIerではたいている人がほとんどです。でも、SIer批判として、よく上がっているのは、SIerで働く人のスキル問題。ただ、バウンダリーレスキャリアを実現するには、自分の働く企業だけに頼るのではなく、そして、技術の研鑽だけでなくて、ヒューマンスキル関係の勉強も含めて、努力していくしかありません。


日経BP社の日経SYSTEMS誌では、そんな人に向けて、いろんなためになるコンテンツを提供しています。その中で役に立つ内容をときどき増刊として、出版しています。今回、この増刊を献本いただきました。

内容がまとまっているので、おすすめできます。SEのためにとなっていますが、ビジネスパーソンのための としても、全然問題ない内容です。

SIerがどうなろうが、結局は、個人、自分が人生を生きていくしかなく、生活するには、働くしかなく、それも、やりがいをもって働くには、勉強するしかありませんから、そのきっかになる一冊ではないかと思います。


SEのためのビジネススキル入門

内容は、次のようなものです。第7章は、個人的にはいらないかなぁという気がしましたが、今出す本なので、入っているのでしょうね。
第1章が、個人的には面白かったです。


第1章 脱・話下手! 「話す技術」
第2章 無茶な残業にサヨナラ 「時間管理術」
第3章 知らない、見つからないがなくなる「情報収集・整理術」
第4章 自分も仲間も頑張れる 「やる気アップ術」
第5章 修羅場はこれで逃れられる 「トラブル回避術」

  1. α 先輩と交流するヒント

第6章 皆が一目で理解する 「図解術」
第7章 FacebookやTwitterを120%生かす 「ソーシャル活用術」
第8章 後輩の実力を伸ばす 「人材育成術」