2015年1月〜5月までの米TVドラマの雑感
2015年1月〜5月までの米TVドラマの雑感を羅列です。
TAXI ☆☆☆
映画TAXIのテレビ版。期待していなかったけど、意外におもしろい。暇つぶしにはいいレベル。主演は、カイラー・リー。でも、残念ながら、シーズン1で打ち切り。
ハンニバル ☆☆☆☆
あの「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクターを描いたテレビシリーズのシーズン1。レクター博士は映画『007/カジノ・ロワイヤル』のマッツ・ミケルセン。FBI捜査官ウィル・グレアムがヒュー・ダンシー。暗いけれどこれはおもしろい。ヒュー・ダンシーがすばらしい。すでにシーズン2まで放送されていて、シーズン3も決定済みだったかなぁ。
(暗いので、途中で眠気が襲ってくるんですが。。)
アロー シーズン3 ☆☆
人気のコミックアローからのテレビドラマシリーズのシーズン3。始まって半分も立っていませんが、シーズン2までで終わってもよかったかなぁという感じです。
ブラックリスト シーズン2 ☆☆☆☆
「セックスと嘘とビデオテープ」のジェームズ・スペイダー主演。シーズン2。シーズン2の当初はもたついたけれど、徐々におもしろくなってきた。このシリーズはおすすめです。
主演のリジーとレイモンドとの関係も、徐々にわかるようなわからないようなで、一気に謎解きにはなっていません。
Empire ☆☆☆
アメリカのヒップホップビジネスの裏側を描いた今、全米で一番人気のアルドラマ。 コメディだったグリーを ドロドロの犯罪もありのドラマにした感じかな。音楽好きならおすすめ。
ブレイキング・バッド ☆☆☆
おそらく全米でこの数年で一番話題になったドラマの1つ。アルバカーキに住むさえない高校教師が、ガンとなり、家族に遺産を残そうと覚醒剤製造に手を出す話。少し重い話も多いので、すべての人にはお勧めしない(ぼくもちょっと苦手)。最終回はすごいです。5年をかけたシリーズの集大成にふさわしい。昔は、米国では、覚醒剤は受けないと聞いたことがあるのですが、かなり広まっているようですね。
NCIS ~ネイビー犯罪捜査班シーズン12 ☆☆☆
5年連続全米視聴率1位だったNCISシリーズ。出演者が年を取ってしまっているので、渡る世間は鬼ばかり状態にはなっています。5年連続1位だったころのシリーズはすべておすすめの☆☆☆☆☆です。全体的にレギュラー陣がかなり年をとってきているので、アクションシーンは、減っています。そういう人には、スピンアウトの、NCIS:LAがおすすめ。こちらは、みんな若いので、アクションシーンが多いです。
クリミナル・マインド シーズン6 ☆☆
スーパードラマTVだと放送が遅いけれど、WOWOWなどは、すでにシーズン9。 シーズン6はおもしろくなかったですね。でも、シーズン1から5まで外れなしでおもしろい☆☆☆☆☆です。
コンティニウム シーズン1 ☆☆☆☆
クリミナル・マインド シーズン6で準レギュラーだったアシュレイシーバーが主演のSF。 バンクーバーを舞台に、2077年での処刑を逃れて2012年にタイムトラベルしたテロリスト・グループと、それに巻き込まれてタイムトラベルすることになったとのアシュレイとの対決。これはシーズン4まで続いたヒット作。こちらはおすすめ。
パーソン・オブ・インタレスト シーズン4 ☆☆☆☆☆
ジム・カヴィーゼル主演。シーズン4は、敵方のAI (サマリタン)との戦いが佳境に近づく。特に11話 If-Then-Else は、すごく脚本。1話だけみれば、シーズン4までで一番おもしろいエピソードかもです。シーズンフィナーレも盛り上がって終わりました。どうも、放送は4大放送局ですが、独立系で作っているからとか、記事にありましたが、次のシーズン5で終了ようです。それも、シーズンを12話程度に押さえるとか。確かに、サマリタンとの戦いが終わってしまったら、少年ジャンプのマンガのように、永遠に続くようになってしますので、仕方がないかもしれないけど、フルシーズンの契約でもよかったと思う。視聴率もいいようなので。
6月からは、佳境の「メンタリスト」、「クロッシング・ライン」、「Hawaii Five-O」(たぶんもう見ない)、五月からスタートした「ゴッサム」、「スコーピオン」あたりかなと。
創業5年目で学んだ【スタートアップは「提案するな」「営業するな」「経理おくな」】
2011年4月28日に登記が完了して、今月から創業5年目に入ります。
もうスタートアップの時期も過ぎて、零細企業としての企業運営もかなりなれてきた今日この頃です。当然売り掛け、買い掛けなどを含めて、お金の管理が一番大変ですね。
4年目のハイライトは、やはり、「物理オフィス」をオープンしたことです。
さて、起業したころに、先輩社長やフリーランスの方々にいろいろとアドバイスやら体験談を聞いたときには、それほどピンと来なかったものもありましたが、5年目に入って、「あー、そういうことだったのか!」と思うこともよくでてきました。
ということで、その中で,3つほどピックアップ。
提案するな
書店やウェブなどでは、御用聞き営業ではだめだ、ソリューションを提案する提案型営業でないと、打ち勝っていけないという言われていますね。しかし、これは、真逆な感じの言葉。
どういうことかというと、ある程度の大きさの企業から、案件の対応依頼があった場合、案件ごとに提案活動をしても、「最終的に受注できるかわからない」「受注決定が、結局数ヶ月ずれることが」あります。特に、案件対応が中期にわたると、売上が上がらない期間が長くなり、もし、受注すると仮定すると、その期間に新しい案件対応は入れられないので、予定が立ちにくいという欠点があります。最悪は、予定を空けていたけれど、失注してしまって、新しい案件も入れていなかったので、仕事がない!という状態です。
さらに、ある程度の大きな企業だと、案件対応依頼がでたときには、すでに意中の企業が決まっていて、当て馬のケースもよくあります。
そういうこともあり、「提案はするな」ということになります。
といっても、実際は、
- 常に自社が何をできるかをいろんな会社に提案することを続けることで、もし、その企業が必要になったときに、声をかけてもらうのを待つようにしなさいということ
という意味で、本当に提案するな!ということではないのですが。 零細企業の場合は、キャッシュフローが死活問題なので、いかにしてキャッシュを回るようにするかがポイントということですね。
営業おくな、営業するな
こちらも、上の「提案するな」に通じるのですが、ベンチャー志向で会社を大きくするということでないスタートアップの場合は、社長自ら、営業活動をしましょうねということです。
実は、順調に事業を伸ばしている企業でも、意外に、「営業活動していません」というところが多いんです。口コミ、紹介だけで仕事を回しているケースが一番おおいでしょうか。中小企業なので、あまりたくさんの仕事をとれないので、デリバリーできる範囲が、ちょうど口コミ、紹介の規模なのかもしれません。
経理おくな
こちらも、よく似たものなのですが、ベンチャー志向で会社を大きくするということでないスタートアップの場合は、社長自ら、経理作業を行って、お金の流れを把握しましょうねということです。
最近は、経理データは入力しなくなりましたが、ぼくも、当初の数年は、経理データをすべて自分で入力していたことがあり、どれくらいお金を儲けているか、使っているかなどが、頭の中に入っていました。どれくらい利益を出せば、会社は回るなと言うことを感覚でつかめるようになります。
昨年の夏から、社員に入力を頼んだのですが、最初の数ヶ月は、売上の調整をうっかりと失敗して、だめだめでした。しっかりと、お金の流れを把握する必要があります。特に、コストのオーバーランとかが一番怖いですね。
あとは、起業当初から、事業プランを作ってはいるのですが、全然その通りになりません!
作ったプラン通りに最初はスタートしているのですが、どんどんと周りの状況が変化して、それに対応していくことで、プランが1年の間に何度も変わってしまいました。
当初は予定していなかったのですが、今や、ウェブマーケティング企業に、実績共々なってしまったのではという感じです。。
- ウェブサイト構築
- 製品・セミナー動画制作
- リスティング広告
- コンテンツマーケティング
- マーケティングオートメーション
- 製品カタログ
- 事例カタログ
- イベント運営
- マーケティングプラン作成
- 人材育成トレーニング(プレゼン、キャリア支援、ヴォイストレーニングなど)
などなどをやっています。たぶん、巨大な展示会のようなイベント以外は、最近のマーケティング活動のほとんどはできるようになったと思います。
ここで書いているスタートアップは、数人で経営している企業で、ベンチャーのように規模を短期間で大きくしたい、売却したいというところではないです。実際に、上の3つのことを、当社がすべてやっていたかというと、そういうことはなく、3つめのことだけは守っていたという感じです。でも、残りの2つも、その通りだなと思うことが多いです。
第3弾もおすすめ>『マリファナも銃もバカもOKの国 言霊USA2015 』(町山智浩著)
町山智浩さんの週刊文春連載コラムの書籍化第3弾である『マリファナも銃もバカもOKの国 言霊USA2015 』を読了。第1弾「教科書に載っていないUSA語録」から、米国での流行語、失言、名言をキーワードに、最新の米国事情を批評するスタイルで、これで3冊目になりました。相変わらず、おもしろいので、おすすめ。
町山さんは、映画評論家であり、コラムニスト。宝島社社員を経て、洋泉社にて『映画秘宝』を創刊。現在カリフォルニア州バークレーに在住。いまだと、TBSラジオ「たまむすび」の火曜日レギュラーで、コーナーはポッドキャスト全世界で聞けます。
町山さんの本を読むというか、コラムを知るようになったのは、『TVブロス』の「まいっちんぐUSA」というコラムから。全然当時は知らない人でしたが、おもしろなぁとずっと読んでいたです。後々、町山さんが、日本にいた頃は、『別冊宝島』の多くのシリーズ(よく読んだ)や『トンデモ本の世界』を担当していたと知って、「あー、ずっと読んできたんだな、この人の本」と思ったものです。
町山さんの切り口は、普通のアメリカ人が普段接しているメディアなどの情報を独自の視点で伝えてくれるものです。なので、テレビや日本の新聞ではあまり話題にならないことも、よく紹介されます。
例えば、Slender Man 。Slender Manは、子どもをさらう謎の怪人という都市伝説です。日本で言えば、トイレの花子さんとか、口裂け女 とかいろいろありますね。こういうのって、まず、大手メディアにはでませんが、簡単な文化的な背景も含めて、紹介してくれます。
僕のように米国TVドラマをよく見る人は、番組の背景がわかるというのもメリットです。例えば、民間の武装組織ミリシアの解説などもあります。
どこかのコラムで、町山さんがよく情報収集でよく読むのが、スーパーのレジの横でおいている女性誌のような、エリートが読まない(日本ではあまり取り上げない)ものが多いというのがありました。なので、英語もいきいいしていますし、とてもいつも内容が普通の人の話題な感じがして、楽しいです。
でも、やっぱり、すごく芯の強い人なので、ぴりっとした批評が入っているのも、いいところです。
オザケンナイトで、またDJやってみたり。。
先週から今週にかけて、久しぶりに人前でDJをする機会があり。。
1つはロック関係のイベント。もう1つは、オザケンナイトmohritaroh.hateblo.jp
という渋谷系のイベント。
2月からずっと多忙で練習不足が露呈してしまったのが、ロック関係の方。いやー、ひどすぎたので、28日にあったオザケンナイトの方は、地方出張への移動中に(コンピュータは気分が悪くなるのでみれない)、選曲をして準備してから臨んだのでした(といっても、練習不足はさけられない)。
このイベントは3回目で、1回目の時に参加して、超久々にDJやりたいという思いがもどったきっかけになった。
セットリストとして選んだのは、次のもの。
今夜はブギー・バック (smooth rap)」/ スチャダラパー feat. 小山田圭吾
小沢健二のパートを小山田圭吾が歌うというバージョン。わかる人にはわかるバージョン。小山田圭吾が小沢健二風に歌う。
水星 feat,仮谷せいら (Young & Fresh mix) / tofubeats
ちょうど渋谷系の音楽をよく聴いていた頃(神戸)に、かなり近くに住んでいたと思われるtofubeatsの曲(インタビューを読むとかなり近所だったみたい)。思い出ということでの選択。
Tonight the night / BONNIE PINK
BONNIE PINK といえば、当時渋谷系周辺のミュージシャンをプロデュースしていたトーレ・ヨハンソン経由で聞いた「Heaven's Kitchen」から好きなのです。BONNIE PINKは、歌、声、ルックスすべて含めて好きなんですよね。
ハッピー・サッド / ピチカート・ファイヴ
ピチカート・ファイヴといえば、テキサス大学留学していたときのこと、学生向けの賃貸不動産のオフィスで、『Overdose』がガンガンかかっていたのを思い出すのです。
LOVE TOGETHER / ノーナ・リーブス
もう、渋谷系というジャンル的にはピークアウトした後のノーナ・リーブスのLOVE TOGETHER。神戸に来たときにサインもらっているんですよね。西寺豪太の小沢健二フリークぶりを考えての選曲。
Elastic Girl / カヒミ・カリィ
小山田圭吾プロデュースの カヒミ・カリィのシングル。彼女の熱心なファンは、フレンチポップな方が好きですが、ぼくは、ストレートなこちらの方が好み。
Lazy Girl / L⇔R
L⇔R のデビューシングル。小山田圭吾の元妻であった 嶺川貴子も在籍していたこともある。これをかけたときに、知り合いが、「誰でしたっけ?」と。他に、当日、L⇔R の他の曲もかけたひとがいるけど、「あれ、これ、誰の曲やったっけ?」というのがでて、曲は印象に残っているけど、最近は聞かれていないのかなと。
ぼくらが旅に出る理由 / 小沢健二
やっとここで、小沢健二から1曲。貴重なHEY! HEY! HEY!の映像から。アルバム『LIFE』では、最終的に一番好きになった曲。この映像を見てもわかるけど、歌ヘタなんです。
THE SUN IS MY ENEMY 太陽は僕の敵 / コーネリアス
小沢健二と小山田圭吾がフリッパーズギターを解散後に、小山田圭吾がソロで初めて出したシングル。元ネタは、スタイル・カウンシルのSHOUT TO THE TOPですね。
バスルームで髪を切る100の方法 / フリッパーズ・ギター
フリッパーズ・ギターとしては、この曲が入ったアルバム『CAMERA TALK』が一番セールス的に成功をしたと記憶している。この少し前くらいに、イギリスでネオアコブームという動きがあって、その人気バンドに「Haircut 100」がありました。タイトルはこのバンド名から。元ネタは、スタイル・カウンシルの- MY EVER CHANGING MOODS ですね。
(YOU CAN'T ALWAYS GET) WHAT YOU WANT / コーネリアス
最後は、コーネリアス。
コーネリアスというと、今は、攻殻機動隊ARISEの曲をたくさん作っている人という感じでしょうかね。アルバムもほとんど作らなくなりました。小沢健二も、1990年代後半からぱったりと表だった活動は辞めてしまったので、名前だけが残っているところもあるかもですね。
でも、「今夜はブギー・バック」のカバーは、いつになっても、宇多田ヒカルはじめ、いろんな人がやっているので、日本のポップス・ロック史上もっとも影響力のある曲なんでしょう。
IT企業は買収・統合の時代から、分割・分散の時代へ
買収の話をすると、『日本ダメ論』を信奉する人は、日本企業の買収は失敗して、米国では買収はうまくいっているんだという認識をしていることがよくあります。しかし、経営学での長期の渡る研究では、7〜8割は欧米でも失敗しています。
入山 実はM&Aが難しいのは日本だけではありません。経営学者のこれまでの研究によれば、M&Aの7割~8割は、国内でもクロスボーダーでも欧米でも失敗するそうです。例えば米インディアナ大学のジェフリー・コーヴィン教授らが2004年に『ストラテジック・マネジメント・ジャーナル』(SMJ)に発表した研究では、M&A93本に関する統計分析の研究をメタ・アナリシスという手法で総合評価した結果、やはり買収した側は企業価値を毀損し、買収される側の企業だけが企業価値を上げるという結論を得ています。
( 引用 : 日本企業のM&Aに足りないのは異質を取り込む“ポスト”PMIの視点 | 経営学者×経営コンサルタントの「グローバル経営現論」|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー )
では、企業向けのIT業界というと、この10年ほどは本当に買収が多かったです。
90年代は、米民主党のクリントン政権だったこともあり、独占禁止法の適用も比較的行われていたので、大規模な買収は、2000年代に比べると少ない状況でした。
2000年代に入ってから、企業向けのIT業界は、買収・統合の時代が進みました。大規模なもので、個人的に印象深いのは、「HPによるコンパックの買収」「オラクルによるサンマイクロステムズの買収」といったものです。
その買収過程においては、日本では批判的に観られることが多い敵対的買収もあります。2000年代中盤、オラクル社は、ERP市場において、(現在でもですが) SAP (サップではなくて、エスエーピーと呼びます)の後塵を拝し、また、PeopleSoft, Siebelなどの特色あるERPベンダーに対しても、戦況がいいわけではありませんでした。そして、オラクル社が取った戦略は、敵対的買収を仕掛けるというものです。
このあと、Siebel, JD Edwards といった大手ERPの買収を成功させて、ERP市場では、オラクルの敵はSAPのみという状況になっていきます(SaaS/クラウドが大きく普及する前)。敵と競争するより、敵対的買収で市場から消す!という、超優良企業(キャッシュリッチ)でないととれないものですね。
さて、そんな買収・合併の時代から、徐々に状況が変わってきているようです。2004年に、シマンテック社は、企業向けソフトウェアベンダー大手のベリタスを買収しました。そして、10年経過した2014年に分社を発表しました。
同時期には、同じく、ぼくの古巣であるHPも、PC・プリンター事業と企業向けハードウエア/ソフトウェア/サービス事業の分社化を発表しました。
単品製品だけを販売するようなシンプルな事業モデルでは、単純に会社の規模を大きくしていくことは、できるのでしょうが、多くの製品やソリューションを販売するには、人間の能力の限界を超えるところが多々あり、また、複雑な決定を数多くしないといけない(部署間の調整など)ことから動きが遅くなるというひずみが見えてきているということでしょう。
今後は、事業部の分割売却や独立、持ち株会社にしての事業部ごとの別会社化などの進むのかなと思っています。成長する企業にとっては、実績や顧客ベースのある企業の事業を買収する機会が増えるということにもなるでしょうから、え!と思うようなことも起こるだろうと思います。