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Akai's Insight & Memo

かなり小さなマーケティング会社の社長のブログ。MKTインターナショナル株式会社 代表取締役社長 赤井 誠。http://www.mkt-i.jp id:mktredwell

社員にキャリアデザインを自由にさせると会社を辞めてしまいます

昨日、大手IT企業のキャリア研修の話をネットでしていたので、メモとして残します。

先週日曜日に、戦略人事室 石川義二先生の講義を聞きました。

かなり腑に落ちた点も多かったので、そのあたりを書きます。

まずは、一般的なことから。

最近では、「キャリア=仕事」ということは、人事業界やキャリアカウンセラーの周辺でいわれなくなっています。しかし、まだまだ、一般的には、「キャリア=仕事」が多いと思います。キャリアの定義は、専門家がそれぞれ行っていますが、以下の図がわかりやすいと思います。

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キャリアというのは、その人の仕事と生活をすべて包含して考えるものということです。キャリアを考えていくとき、その人に影響があることは、転勤や移動といった企業内だけのことだけではなく、結婚・出産といったような、その人にとっての人生でのイベントもありますし、親の引退・死去などのことも影響することも多いということは、理解していただけると思います。例えば、親の介護のために、東京からUターンすることになるといったものです。さらに、その人の仕事と生活の周辺には、社会環境の変化があります。国の法制度が変わることにより、キャリアも変わることもあります。最近では、65歳定年制といわれているような内容(実際は、65歳定年制という法律ではない)です。

そのため、仕事だけを考えるのではなく、自分の生活も含めて、キャリアデザインをしていきましょうということになります。

以前から、多くの大企業では、キャリア研修が実施されています(中小企業はそこまで考えているところは多くない)。10年少し前だと、50代くらいに実施し、「退職後のセカンドライフを考える」といった内容が多かったです。

一方、この20年の間に、日本経済が苦しんでいることもあり、企業は、いかにして、業績を上げるかということを考えています。その中で、しっかりと、社員が自分のキャリアを考えて、理解した上で、働くことが、モチベーションを高め、また、成果を上げていくという考えがあります(昨今話題のブラック企業の経営方針とは真逆です)。

このような背景もあり、キャリアを考えるには、仕事だけでなく、自分の生活も含めて考えるには、20代からキャリア研修も必要だろうということで、早期にキャリア研修が実施されることも多くなりました(ただ、大企業でも、それらの研修が、必修か選択かという違いはあるようです) 。

そのようなキャリア研修で講師を行うことも多い石川先生の発言で納得した内容はというと。

「自分で自由にキャリアデザインを実施させたら、会社辞めてしまいますよ」

発言に思わず納得。つまり、企業の中での自分ことを考慮にいれていかないと、社外での自己実現方向や、あるいは、競合他社の方に魅力を感じたりしてなどがあるなどです(ここは、ぼくの補足)

そして、

企業で、社員にキャリアデザインを実施させていく上で大切なことは、「自分自身の(会社の中での)役割」を理解した上で、5年後、10年後を考えてもらう必要があるということ。
さらに、自分自身に影響を与えるのは、企業だけではなくて、社会・環境の影響があるということを考慮しないといけない

というものでした(うまく説明できているかどうか、不安ですが、理解しにくいのは、ぼくの責任です)。図にすると以下になります。

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50代以降のキャリア研修だと、自分のことだけを考えてもらって、セカンドライフの設計をしてもらうということも一つの目的だと思います。しかし、企業にとっては、20代-40代の社員には、これからも、その組織の中で、いい成果を上げてもらいたいと考えていると思います。

最近はやりのシューカツ時に学生にキャリアを考えてもらうということも多くなりました。しかし、学生がキャリアを考える場合は、仕事経験がないわけなので、自分のなりたい姿は、かなり理想の姿であったり、自己実現的な中身になりがちです。しかし、企業が求めるのは、企業そのものが成果を上げるためには、社員がモチベーションをもって、働き、成果を出すことです。つまり、どんどんと離職率を上げていって、モチベーションを下げて、企業の成果を下げていくことではありません。そのため、「入社後に、キャリアそのものの考え方を少し考え直すということも、新入社員には必要になってくる」とのことでした。


では、どうやって、自分のキャリアをデザインしていくかというワークショップなどは、またの機会で。。