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Akai's Insight & Memo

かなり小さなマーケティング会社の社長のブログ。MKTインターナショナル株式会社 代表取締役社長 赤井 誠。http://www.mkt-i.jp id:mktredwell

[感想]『さっさと不況を終わらせろ』(ポール・クルーグマン) 。。ほんとに早く終わらせて

ポール・クルーグマンは、プリンストン大学教授にして、ノーベル経済学賞を受賞した、もっとも世界で有名な経済学者の一人。

ニューヨークタイムズで連載しているコラムなどで、歯に衣着せぬ意見を表明することでも、有名な人でもある。それは、ときには、知人・友人であっても、表現が辛らつすぎて、関係が悪化させることもあるようです。

彼が、専門家向けでない、一般の人に語りかける方法は、マクロ経済学の主流の考えをベースにして、シンプルにいろんなことを分析し、発言することです。本書でも、ベースになっているものは、自身の論文だそうです。それを一般の人にも理解しやすいように書いたものが、『さっさと不況を終わらせろ』になります。



本の紹介は、次のとおり。

リーマンショック以降、いまだに好転の兆しを見せない世界経済。なぜ目下の増税や財政緊縮は愚策なのか?失業者増加のダメージは一時的なものではなく、長期的にも経済をむしばむ?では、各国政府と中央銀行、そしてわれわれが本当になすべきこととは―?いま最も信頼できるノーベル賞経済学者が、ついに叩きつけた最終解答。

で、最終回答は、この不況(すでに米国では5年にわたる。日本だと、20年以上ですが)を終わらせるためには、政府は財政政策(拡大)、中央銀行は金融政策(緩和)をしないと解決できないことなります。ぼくの評価は、☆5つです。「最近出版されていたコラムまとめたよ」な書籍でないので、内容が一貫しているので、最近の経済状況を理解するのに参考になるです。ただ、詳細な中身ついては、アマゾンの書評にしっかりしたものがいくつもありますので、このブログでは割愛(クルーグマン本で評価を低くつけている人は、いつものように山形浩生さんの翻訳に満足できないという定番)。

彼の特徴は、なんといっても、視点がぶれないこと(のように)思えること。その視点から見て、ずれたことを主張したり、行動する人に対しては、本当に厳しい発言をします。解説にも、「もう少し大人な言い方したほうがね」という旨のことが書かれています。そんなクルーグマンの発言を見ていると、思い出すのは、フリーソフトウェア運動活動家で知られるリチャード・ストールマンです。

ぼくの中では、非常に近い印象を持っています。。ストールマンも、一貫して、フリーソフトウェア(自由なソフトウェア。無料のソフトウェアではない) に対するスタンスを変えずに、活動・発言を繰り返します。その妥協を許さない姿勢は、賛否両論(ぼくも、ストールマンの意見には賛否ある)です。ソフトウェアとはなにかということを考えるときには、彼の思想や発言を視座にすれば、自分の意見もはっきりしました。(ちなみに、本書を翻訳している山形さんには、ストールマンインタビューした記事もあります。)

実社会においては、組織や企業を動かしていくには、妥協や現実的な手順、施策をとらないいけないことも多いです。ただ、どこまで妥協していいのかなどを考えないと、結局ぶれてしまって、うまくいかなくなることも多いです。そんなときに、指針になるそんな人が、クルーグマンであったり、ストールマンだったりするのかなと思います。

(そうはいっても、クルーグマンのほうが、世慣れていますが。ストールマンクルーグマンは、同じころMITで働いているのですね。ストールマンは、給与もらっていないみたいですが)