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Akai's Insight & Memo

かなり小さなマーケティング会社の社長のブログ。MKTインターナショナル株式会社 代表取締役社長 赤井 誠。http://www.mkt-i.jp id:mktredwell

そろそろクラウドが国内サーバー市場動向に影響し始めた2011年

全世界では、11月末に発表されていたIDCさんのサーバー市場調査ですが、なぜか、日本でのプレスリリースは、今週でした。

2011年第3四半期国内サーバー市場動向を発表 (IDC Japan) http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20111221Apr.html

  • 市場規模は、前年同期比マイナス2.2%の1,200億円。出荷台数は、同プラス10.4%の15万8千台
  • 富士通が、首位。IBM、NEC、HP、日立製作所が続く。富士通は、前期に引き続き「京」の出荷が貢献
  • x86サーバーは、情報サービス向けの出荷が好調。インターネットビジネスとクラウドが市場をけん引

そして、ほぼ同日に、中小企業向けITに強いノークリサーチ社より、今年の4-9月でのx86サーバー( ノークリサーチ社は、PCサーバと表記。注:x86サーバーは、PCではありません。) のレポートもリリースされました。
2011年度上期PCサーバ出荷調査報告(ノークリサーチ)
http://www.norkresearch.co.jp/pdf/2011pcserver2_rel.pdf

  • 11年度 上期PCサーバ市場は、震災の影響は軽微でインフラ系中心に6.7%成長へ
  • 統合・集約、仮想化の伸長とITサービス業界の投資がサーバ需要を支える
  • NECのトップシェア変わらず。富士通とHPを加えた上位3強の構図
  • 2011年度は経済低迷の影響はあるもののサーバの集中的な投資で54万台市場へ

成長し続けてきた市場に変化が…今、仮想化に求められるものとは? (キーマンズネット編集部)
http://www.keyman.or.jp/at/server/other/30004427

その他のいくつかのレポートを参照すると、次のようにまとめられると思います。

  1. 震災の影響で、出荷の減少はあったが、夏以降は、堅調になってきている。
  2. 今まで、急激に拡大してきた仮想化サーバー市場は、今年は、1桁成長で少し一服(ノークリサーチ社のレポートでは、仮想化とでているが、IDC分析を採用)
  3. ソーシャルゲーム用サーバーや、そのインフラを提供するクラウドサービス向けのサーバー出荷が伸びてきた

-商用UNIX市場
プレスリリースに詳細が含まれていない商用UNIXを中心にしたサーバー市場(RISC/Itanium) は、オラクル社、HP社の決算発表を見る限り、グローバルでは同時期に二桁以上の出荷が落ちています。国内市場の詳細は、プレスリリースからはわかりません。しかし、「011年第3四半期の国内サーバー市場規模は1,200億円で、前年同期にあたる2010年第3四半期から2.2%縮小しました。一方、出荷台数は、15万8千台で、前年同期から10.4%の増加でした」(上記IDCプレスリリース)とのことですから、判断すれば、おおよその傾向は読み取ることになります。

一つ市場で気になる点は、昨日決算発表したオラクル社のSolaris/Sparcを中心にしたハードウェアビジネスは、二桁以上の減少を記録している中、「富士通(略)今期の出荷金額は、(略)(「京」以外の)RISCサーバーは好調でした」(IDC)とあります。これから、類推されるのは、国内市場では、Solarisを購入するときは、日本オラクル社から購入するのではなく、富士通から購入する傾向にあるのではないでしょうか? ということです。

-x86サーバー市場
クラウドというキーワードに、2011年のIT市場は盛り上がりました。その中で、中核を占めるサーバーは、x86サーバーです。今年は、グリー、DeNAなどのプラットフォームを活用したゲーム開発ベンダーが、大きくクラウドプラットフォームを活用したということが、大きなトピックかもしれません。企業システムをクラウドに移行するというのは、さまざまな検討事項が存在し、徐々に進むものです。そのため、ソーシャルゲームのような「新規」の市場だと、新しくて、よいものは、検討・導入が比較的容易になるため、時代にあったクラウドの成長といえるでしょう。

x86ベンダー別の分析では、NEC, HP, 富士通の3強は、今年も変わらず(富士通は、震災のときに、工場に大打撃があっただけに大変だったと思います)。気になるところは、DELLのシェア減少が止まらず、盛り返してきた日本IBMがDELLのシェア逆転する可能性がでてきたということだと思います(ノークリサーチ社参照)。数年前の、IT革命、DELL流通革命で、メディアが盛り上がったころから考えると、隔世の感があります。

来年は、復興関連予算が執行段階に入り、また企業も災害対策用IT投資を実際に始めるとおもわれるため、比較的堅調に推移する可能性があります。メインフレームや大型サーバーは、マクロ経済に影響されるよりも、個別企業に影響される傾向が高いです。しかし、x86サーバーだと、中小企業での導入も大きいため、消費税の導入などのマクロ経済の動向に大きく影響されるので、今後の成り行きには、不透明感があることが懸念点です。