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Akai's Insight & Memo

かなり小さなマーケティング会社の社長のブログ。MKTインターナショナル株式会社 代表取締役社長 赤井 誠。http://www.mkt-i.jp id:mktredwell

国内オペレーティングシステム市場レポートからのコメント

どうも、FBへのリンクがエラーになるので、こちらにコピー。


震災の影響が考慮された調査が続いています。今回は、IDC JapanさんのOS市場について発表されました。(詳しい調査レポートは、ぜひ、IDC Japanさんから購入ください。以下の分析は、筆者自身のものであり、IDC Japan とは一切の関係がありません)

先日、日本国内のオペレーティングシステム市場に対するレポートが発行され、プレスリリースがでました。

http://www.idcjapan.co.jp/Press/Current/20110627Apr.html
2010年 国内オペレーティングシステム市場規模は、クライアントPCとサーバーの出荷好調により、前年比7.4%増の1,848億円
2010年 クライアントOS市場は前年比7.4%増と好調も、2011年は東日本大震災の影響により大幅なマイナスを見込む
2010年 サーバーOS市場はWindowsが15%以上のプラス成長、Linuxも2桁成長で好調維持、UNIXの市場規模を初めて上回る。2011年はサーバーOS市場もマイナス成長に

プレスリリースの中で気になる点は、2つです。

-仮想化環境上でのサーバーOSライセンス体系が整理されてきた

このレポートの詳細を読んでいない場合、誤解する可能性が高いのが、このレポートは、OSの市場規模を調査しているのです。つまり、サーバーやPCと同時に出荷されていないOS売上や、一つのサーバー上で複数のOSが稼働している場合のそれらのOSなどの売上も、合計した規模ということです。

例えば、VMWare 上に、Windows Server Standard を2つ稼働させた場合は、OSの売り上げは、2つ分ということになり、サーバーの出荷がたとえ1台だとしても、OSの売り上げは、サーバー出荷の割合よりも高くなる可能性があるということになります。

プレスリリースで述べられている、ライセンス体系の整理がなされてきたというのは、次のような、マイクロソフト社の活動があり、代理店を含めて市場に浸透してきていることなどがあります。

Windows Server 2008 早わかりライセンス ガイド : 仮想環境とライセンス
http://www.microsoft.com/japan/windowsserver2008/licenseguide/qgd0803_p02_02.mspx

普段、ライセンス費用の計算に慣れていない人の場合、上のURLでもわかりにくいです。例えば、Hyper-Vという用語はあっても、VMWare という用語はありませんので、VMWareの場合はどうなのかということがわからなかったりする場合があります。そして、これらのサイトを見ても、仮想インスタンス(仮想OS) ごとに必要な各エディションやバージョンによるライセンスの計算を実施するのは、非常にややこしくものです。そのため、結果として、知らず知らずにライセンス違反をおこすこともよくあります。よって、このサイトでユーザー企業やシステムインテグレーターが認識しないといけないことは、

「とりあえず、Windows Server 2008 R2 Dataceter 購入しておけば、ライセンス違反がない」
「仮想OSを5つ以上立てる場合、Windows Server 2008 R2 Dataceter 購入することがお得」

といってもいいと思います。Windows Server OSは、オープンプライスのため、定価がありませんが、各代理店ともに、おおよそ、以下のような価格です(注: 詳細は各代理店聞かないと、わかりません)。

Windows Server Enterprise 1つの価格
→ つまりEnterprise がお得!
Windows Server Datacenter 1つの価格
← つまりDatacenterがお得!


導入初期は、仮想OSが4個以下でも、社内の要望に応じて、仮想OSを立ち上げるというのは、ありがちな光景です。あとから、OSを追加購入するには、社内承認も別途必要になってくるでしょう。それを避けるためにも、

「仮想OS立て放題!!」 であるWindows Server Datacenter の購入がお得です!

このような情報が整理されてきたことで、販売に加速がついていると思われます。

2点目は、

  • Linux の市場規模が、とうとうUNIXの市場規模を上回る


いつごろ、この状況になるのかということが、Linux業界では話題でした。それが、調査レポート上で、2010年に起こったということです。注意しなくてはいけない最初のポイントは、

無償Linux は、この市場規模には含まれていない

レポート上あくまでも有償OS市場での分析です。そのため、各種のコミュニティLinux (CentOS, Debian等) は、含まれていません。つまり、実際に採用されているLinux市場は、これよりも、大きい ということです。当初、Linux は、大規模な案件は、無償、有償を含めて、スパコン(HPC)市場からが多かったです。続いて、ネットサービス系企業で採用が進みました。しかし、ネットサービス企業では、コミュニティLinuxを採用する場合もおおくあり、OS市場データでは見えにくいという課題が以前からありました。有償Linuxを導入する企業は、当初は通信事業者から大規模な採用が始まり、とうとう、保守的だと言われる金融機関(例:東京証券取引所) に浸透するに至り、このような規模になってきたと考えられます。

今後、有償Linux市場規模が拡大するには、数(スケールアウト型)か、1つあたりの金額(スケールアップ型)の増加が必要です。Webサーバのようなスケールアウト型でのLinux採用は、一般的なソリューションですので、今後、売上拡大していくうえでは、旧来UNIXが強かったデータベースサーバーとしての採用がどれくらい進むかというのがポイントになってくると思われます。

なお、ライセンスの数え方ついては、慣れないと大変です。各ベンダーには問合せセンターがあるので、活用する方が問題解決には、近道です。