Akai's Insight & Memo

かなり小さなマーケティング会社の社長のブログ。MKTインターナショナル株式会社 代表取締役社長 赤井 誠。http://www.mkt-i.jp id:mktredwell

[感想] 残り全部バケーション(伊坂幸太朗著)

伊坂幸太朗の最新作。一言でいえば、「久々に、快作!」 です。

人生の<小さな奇跡>の物語
夫の浮気が原因で離婚する夫婦と、その一人娘。ひょんなことから、「家族解散前の思い出」として〈岡田〉と名乗る男とドライブすることに──(第一章「残り全部バケーション」)他、五章構成の連作集。

連作は、5年間に渡って書かれた短編を、加筆修正してまとめたもの。ばらばらに書かれていたのにもかかわらず、最後は、一本のストーリーになる手腕は、さすが。個人的には低迷期に入る前に、書かれ始めた短編と 書き下ろし短編がうまく絡み合ったのがよかった。仙台在住の伊坂さんは、大震災で、いろんな影響があったと思います。なので、最新の書き下ろしは、そろそろ整理がついてきたのかなと思いました。

[感想] 「意識高い系」という病~ソーシャル時代にはびこるバカヤロー (常見 陽平著)

今年活躍した一人である「人材コンサルタント」 常見 陽平氏の最新書。

なんで、この感想書こうと思ったかというと、先週のあまりにも、ぐだぐだな「饒舌大陸」(ニコ生)での司会ぶりに、アマゾンで著者近影とのイメージギャップが激しくて、うれしくなったからです(あれは、、あれは、、最後、共演の高橋洋一さん頭抱えて終わったり。。)

「意識高い系」と呼ばれる人々の存在をご存じだろうか?
数年前からネットスラングにもなった、この「意識高い系」という言葉は、セルフブランディング、人脈自慢、ソー活、自己啓発など、自分磨きに精を出し、やたらと前のめりに人生を送っている若者たちのことを指す。
なぜ彼らは、「なりたい自分」を演出し、リアルな場やネット上で意識の高い言動を繰り返すのだろうか?
本書は、相互監視社会やコミュニケーション圧力、ソー畜といった現代における諸問題から、「意識高い系」が生み出された原因を追及し、「なりたい自分」難民の若者たちに警鐘を鳴らす。

タイトルは、注目度を浴びるために、誇張したものになっています。前半だけ読むと、「どこが、人材コンサルタント?」と思ってしまう人も多いかもしれません。そんな方には、最終章のあたりから読むと、専門家であることがわかります。
人材コンサルタントとありますが、著者は、どちらかというと若年層領域に専門があると思います。ご自身も、また大学院に入学されたそうですし、学生向けの就活セミナーなどにもよく登壇されるようです。

普通「意識が高い」というのは、「香川は、守備の意識が高い」というように、「何か」の意識が高いと言われますが、「意識が高い系」というのは、その「何か」が明示されていないところが、ある意味ミソなのでしょう。

ネットを見ると(感覚的には、FBが一番そう感じる)、「ものすごく、自己アピールがうまい人」がたくさんいるのがわかります(自信がないクラスター層からみると、怖じ気づいてしまうことおおいのですよね。
)。「日本人って、すごい偉人の集まりではないか」と思うほどです。しかし、実体は、標準偏差のシックスシグマの端なのですが。それが、ネットだと、増幅して見えてしまって、主流ではないかと思えてしまう。そんな特徴を紹介した一冊といったらいいのでしょうかね。

「意識高い」系といって、(笑) と斜に構えた感じに見るのは、ちょっと、個人的に抵抗あります。なので、ただ、「意識高い」って個人的に、妙にはまったワード。

後半部分は、若年層支援している人には、有用な資料になっているので、興味があれば。