Akai's Insight & Memo

かなり小さなマーケティング会社の社長のブログ。MKTインターナショナル株式会社 代表取締役社長 赤井 誠。http://www.mkt-i.jp id:mktredwell

感想:『プレゼンは「目線で」で決まる」(西脇資哲 著) と同時に、愛情もね。

すでに、発売から1ヶ月半たち、順調に売上が伸びているという『プレゼンは「目線で」で決まる」(西脇資哲 著) の感想を。内容については、以下で、内容を紹介しているサイトをリンクしているのでそれ以外のところを。

プレゼンは「目線」で決まる―――No.1プレゼン講師の 人を動かす全77メソッド

書籍紹介から:

200社超・5万人を納得させた「実証済みメソッド」が書籍化!見た瞬間すぐに伝わる、スライド。最後まで目が離せない、シナリオ。聞き手を釘付けにする、トーク。最速・最短で成果につながるプレゼンの3極意!

西脇さんといえば、数年前には、すでにITイベントでは彼のセッションは、即満席でしたが、ここのところは、ITフィールドを超えての大活躍です(個人的には、ワンクッションはさんで知り合いが多いのですが、なぜか昔からすれ違っているですね)。

そんな西脇さんが、各所でトレーニング、セミナーなどなどを実施してきた内容を分かりやすく、紹介しているものです。もちろん、書かれている内容の一部には、「他の書籍で読んだよ」「すでに知っているよ」なんていう人もいるでしょう。それは当たり前で、そういう他の人のプレゼンの本や、実際のプレゼンテーション(例えば、書籍に引用されている例では、ジャパネットたたかさんとか)を分析して、西脇流として、すぐにでも、使えて、『効果的』な内容としてまとめているからです。だから、聞いたことはあるよといっても、100%同じではなく、カレの個性が入っています。

人によっては、もっと、高度なものをとか、マイクロソフトの人なんだから、もっとパワポの使い方をと感想を持つ人がいるかもで。しかし、これは、今、プレゼンに悩んでいる、あるいは、これからそういう仕事が多くなる人に、おすすめしたい書籍です。

具体的な内容はといえば、以下のサイトでさわりがあるので、ご覧ください。oss.sios.com

実は、マーケティングなどの外向きのプレゼンをよく実施するような人で、結局プレゼンだけうまくて、その人の見えないウラでは、社内の人(特に営業)が「単なる商品説明員」「ショールムームのコンパニオン」 と言っていることも少なくありません。しかし、プレゼンを行うことは、実際には商品の説明だけではないと思います。

そういう意味で、一番共感したのは、実は、以下のあとがきです。

あなたのプレゼンを上達させるのに、あと何が必要だと思いますか? 「ここからは練習あるのみ。それ以外はにはもうありません!!」ーーそう答えたいところですが、実は、もう一つだけプレゼンをよくする方法が「ある」のです。
それは、伝えようとしている「もの/こと」に愛情を持つことです。 好きなものであれば、人はそれを自分以外の人にも伝えたくなります。その気持ちがプレゼンに独特な「熱」を注ぎ込み、プレゼンそのものの質を向上させるのです。

企業で働く人が、プレゼンを行うのは、社内/社外をとわず、次のアクションを取ってもらうことです。そのためには、「説明だけうまくても、伝わらないこと、つまり、次のアクションにつながらないこともよくあるのです」。少しヘタ(→ここがポイント。ヘタだとダメ。少しヘタとはかなり意味が違う)でも、「熱」が伝わると、人は動いてくれることも多いのです。

特に、企業で、「準備に十分時間がとれて」、プレゼンテーションを行うことができるという機会は、役割が増え、役職が上がっていくと、非常に減っていきます(CEOレベルになれば別でしょうが)。30分ほど前に「説明に来て!」と言われて、事業報告を行うことになるなど、よくありますし、緊急トラブルが発生して、客先報告をすぐに実施しないといけなくなることも多々あります。そのときには、「愛情」であったり、「感情」も伝えることができるかが、一つ重要なポイントです。

その昔、GEの伝説のCEOジャックウェルチがCEO に就任する前、GEでは、年に一度の各事業部の事業戦略発表会は、一大セレモニーとかし、印刷物が書籍のようにきれいに製本され、すばらしいプレゼンテーションが実施されていた聞きます。しかし、その頃の事業は、うまくいっていなかったのです。外見だけを取り繕っても、実体が伴っていなければ、次へとつながっていかないということでしょう。ウェルチは、そのような事業戦略発表会は廃止したそうです(記憶をたよりに書いていますが)

という意味で、この本からまず、基本的なことを学んで、次のきっかけへのステップもあとがきにあるあるので、最後まで、読んでもらいたい一冊です。