読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Akai's Insight & Memo

かなり小さなマーケティング会社の社長のブログ。MKTインターナショナル株式会社 代表取締役社長 赤井 誠。http://www.mkt-i.jp id:mktredwell

感想:10歳から身につく 問い、考え、表現する力―僕がイェール大で学び、教えたいこと

イェール大学助教授から、東京・山形でJ Prep 斉藤塾を経営されている斉藤淳先生の新著『10歳から身につく 問い、考え、表現する力―僕がイェール大で学び、教えたいこと』を読了。

結論は、「買い」です。

書籍の紹介文を引用。

子どもにこそ、イェール的教養を

田舎の公立学校からアイビーリーグの先生へ。政治学者、元衆議院議員の顔も持つ著者の願いは「日本の子どもに学ぶ喜びを伝えたい」。先行き不透明な時代を生き抜く、不動の「学ぶ力」をいかに身につけるか。大人はそれをどうサポートすべきか。教養教育の名門イェール大学で学び教えた10年間の経験と実感を込めた、渾身の「子どものためのリベラルアーツ」指南書。

子供によんでほしいということで書かれているが、内容としては、大人にも読んで欲しい1冊です。

日本に住んでいるほぼ100%の人が、学校へ通った経験があります。そのため、教育問題を語るとき、どうしても、その人が受けていた経験を元にして語ってしまいがちです。それがよくある、教育改革=「歴史教育が~」 なんていうある程度、予測されるような議論に終始しがち。

本書はそういう議論とは違い、斉藤先生の経験だけでなく、いろいろな人と議論をした結果を反映した内容になっています。ぼくが、言葉として十分に説明しきれないところも、文章としてまとまっているので、今後、推奨できる内容となっています。

で、そんな内容をいくつか。

問いが学び変わるとき

日本の学校教育に足りないのは、問いかけることが少ないことが紹介されています(比較としても、米国の教育も上げられています。本書では、日本の教育の良い点も多く指摘されています)。

ぼくの姉が小学校の先生をしています。姉の授業の方針が、「問いが学びに変わるとき」です。地域を題材として取り上げ、疑問から問いが生まれ、最後に学び変わっていくことを一環の授業で実施しています。この授業は、地元では評価高いものだそうです。つまり、問いが学びに変わるという授業が、必ずしも多くないということを逆に反映しているのだと思います

そのような、問いが学びに変わっていくための、いろいろな方法が紹介されています。

思考の方を身につける

「考えるチカラをつけろ!」とか「もっと考えろ!」なんていわれても、ぼくは、「そもそも考える方法がわかっていないと考えるのは難しい」とよく話をします。

そのとき、知人から、「ビジネススクールで習うようなことか? 自分は役に立った」という質問をされたとき、「いえ、もっと、基本的な、基礎になるようなことです」と答えていましたが、具体的にはうまく説明できませんでした。

本書は、基礎として持つべき、「考えるための学問の作法」を実例を元に説明します。例えば、論理的思考をするための数学教育。自由研究を元にした、「科学的思考法の紹介」などです。そもそも、人類の英知して持っている学問としての厚みをもっと生かすべきだと思っているので、まさに、それを紹介されています。

読書の方法

読書の方法については、よくありがちな、「たくさん読め!」以上! ではないです。本を読むには、通読(最初から通して読む)、速読(著者の主張のキーを広いながら読む、精読(ゆっくりと内容を検証しながら読む)があり、それらを組み合わせて読むことを推奨されています。

大学から文系の人の人によく年間何冊読んだか、みたいな自慢が多くて、どうしても、ピンとこなかったのです。技術書なんかは、数十冊読んでも意味がないので、一冊をしっかりと読むことで理解が深まるモノがあるのに、一律に読んだ冊数だけ、自慢されても思っていたので。

最後に

本書は、10歳くらいの子供を持つ親には、お勧めしたいし、高校生くらいに読むと、巻末のイェール大学で学者として活躍している先生のインタビューなども含めて、留学したいという気持ちが高まる人も多いでしょう。さらに、一般の成人が読んだとしても、もう一度学び直すことが必要とされる時代ですから、1つの指針になると思います

ということで、お勧めの一冊です。