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Akai's Insight & Memo

かなり小さなマーケティング会社の社長のブログ。MKTインターナショナル株式会社 代表取締役社長 赤井 誠。http://www.mkt-i.jp id:mktredwell

感想:8年ぶりの続編「死神の浮力」(伊坂幸太郎著) はマイナンバーワン(今のところ)

いつものように、伊坂さんの本は、デフォルト購入。

100万部突破のベストセラー『死神の精度』の8年ぶりの続編「死神の浮力」。主人公は、前作と同じく「千葉」。

死神は、県や市の地名を名前に持っている。調査部に依頼により、対象者を1週間監視し、そのまま、死ぬことを「可」とするか「見送り」かを判断する。なぜか、あらゆる音楽が大好きで、CDショップの試聴コーナーや音楽バーで、いつも音楽を聴いている。

今回は、死神で登場するのは、千葉と香川。さらに、娘が1年前に殺された山野辺夫妻と、容疑者の本城がメインキャラになります。

1章ごと(1日ごと)に、語る人が、山野辺氏と千葉に変わりながら、話が進んでいきます。小説としては、このあたりが1つのテクニックです。山野辺氏との差がでる千葉の語り部分が面白いです。一審で無罪になった「サイコパス」本城に対して、山野辺夫妻が復讐をするというプロットで話が進みます。最初のフリも、ほぼ最後に回収されていて、いいです。

「ゴールデンスランバー」までを伊坂氏第1期とするらしいですが、そのあとの一時期の不調を乗り越えて、マリア・ビートル、ガソリン生活、本書とやっと、伊坂さんは、戻ったという実感です。最近の3作に共通していると思うのが、敵役というか、悪役のキャラが、非常に人間として、いやな、悪意のあるやつになっています。1期までは、悪役みたいなものがなかったりした記憶があるので、このあたりの悪意の描き方が変わってきたのではと思います(記憶だけ書いています)。

犯人がPCデータの消去を念入りにする説明は、元SEだなと思います。

最後の千葉の言葉まで、読むとしんみりです。

今年の読んだ小説では、一番のお勧めです。ただ、できれば、「死神の精度」を同時に読んだ方がよいと思います。