Akai's Insight & Memo

かなり小さなマーケティング会社の社長のブログ。MKTインターナショナル株式会社 代表取締役社長 赤井 誠。http://www.mkt-i.jp id:mktredwell

感想:『リンカーン』『プラチナデータ』『G.I.ジョー バック2リベンジ』『『隠蔽捜査5』『キアズマ』

先週は、灼熱の日本列島を離れて、米国ボストンで開催された国際カンファレンスに参加してきました。
移動時間が長いということで、道中に読んだ本や観た映画などの感想を。

リンカーン (2012 米)

スティーヴン・スピルバーグ監督、ダニエル・デイ=ルイス主演(合衆国大統領エイブラハム・リンカーン)。昨年、公開されて話題になった一作。本作で、ダニエル・デイ=ルイスは、史上初の主演男優3度受賞。未だに、ダニエル・デイ=ルイスの顔がわかりません。毎回、違う人で、しゃべり方も違うし。今回は、どこからどう見ても、教科書に出てくるリンカーン。

合衆国憲法修正第13条1項「奴隷制もしくは自発的でない隷属は、合衆国内およびその法が及ぶ如何なる場所でも、存在してはならない」を巡ったリンカーンの最後の数ヶ月を描いた伝記映画ですね

すごくいい映画だったのですが、やはり、米国史や米国憲法の基礎知識が曖昧だと、わかりにくいです。次のことを少なくと知らないと、厳しかなぁと思いました。

  1. リンカーンの奴隷解放宣言
  2. 南北戦争
  3. 米国議会の上院・下院の位置づけ
  4. 当時の共和党と民主党の思想の違い(当時は、共和がリベラルで、民主が保守みたいな)
  5. 米国憲法の修正発議と修正方法について

米国人からすると、日本の明治維新みたいなもので、おおよその歴史の流れや逸話など理解していると判断されていて、常識的なところは、ばっさりと説明されていないです。

どうも理解が進まなかったのは、共和党のリベラル急進派が、 「私が求めるのは、生まれながらの平等ではなく、法の下の平等なのです」と主張するハイライトが、よくわからないことです。生まれながらの平等だと、参政権なども認めなくてはいけないけど、法の下の平等だと認めなくていいということっぽいのですが、このロジックがよくわからず。。もやもやしました。

プラチナ・データ (2013 日)

原作 『プラチナデータ』(東野圭吾)監督 大友啓史、主演 嵐の二宮和也、共演 豊川悦二。2013年3月公開。DNA捜査によって検挙率100%になった近未来の日本を舞台にしたSFサスペンス映画。

原作を読んでいないのですが、原作は面白かったと思います。映画そのものも、悪くないと思います。ただ、映画がどこか、ちゃちい感じがして、せっかくのネタのところが、どきどきしない。残念。俳優は、悪くなかったと思います。

G.I.ジョー バック2リベンジ (原題: G.I. Joe: Retaliation、 2013 米)

WWEプロレスラーのロック様こと、ドゥエイン・ジョンソン主演のアクション映画。ま、アクションなんですよ。字幕もない状態で観ましたし、100%は英語聞き取れないですが、ま、そんな感じでもわかるんですよ。135億円も製作費かかっているんですよ。。ブルース・ウィルスも、出ているんですよ。イ・ビョンホンが、(多分)日本の忍者で出てくるんですよ。

頭を使わずに、アクション映画楽しみたい人向けですね。

ロック様、ストーンコールドが全盛のときのWWEはよく見ていたので、ロック様の活躍は、うれしいです。

宰領: 隠蔽捜査5 (今野敏)

大森署署長・竜崎伸也、今度の相手は「要人誘拐」そして「縄張り」――。大森署管内で国会議員が失踪した。やがて発見された運転手の遺体、犯人と名乗る男からの脅迫電話。舞台は横須賀へ移り、警視庁の“宿敵”神奈川県警との合同捜査を竜崎が指揮することに。県警との確執、迷走する捜査、そして家庭でも予期せぬトラブルが……全ての成否は竜崎の決断が握る! 白熱度沸点の超人気シリーズ最新長篇。

唯一単行本で買っている今野敏の人気シリーズです。ミステリとしては、これ単独でも読めるのですが、第1作を少なくとも読んでおかないと、家庭問題がわかりにくいです。竜崎は、キャリア官僚で警視庁に勤めていたが、ある失態により、大森署署長に飛ばされていることも、第1作がポイントです。

最後の犯人逮捕の至る場面でのやりとりが、一番盛り上がるところです(感動的なところ)。シリーズ的に、トップに近い出来だと思います。

キアズマ (近藤 史恵)

1年間限定で自転車部に所属することになった正樹。走る喜びと恐怖の間で葛藤しながらも、レースに挑んでいく。走ることが祈ることであるかのように…。「サクリファイス」シリーズ最新長編、新たな舞台は大学自転車部。

シリーズ4作目となっていますが、これまでの3作とは、主人公含めて関係ないので、純粋に自転車小説です。1作目『サクリファイス』がすばらしかったので、読み続けています。

今回は、たまたまメンバーが足りない自転車部に所属した主人公の正樹が、どのように自転車レースにのめり込んでいくのか? また、先輩たちにあるストーリーが絡み合った青春小説です。ミステリに分類されると思いますが、秘密がキーというよりも、純粋に大学生の生き様を描いたいい小説です。こちらも、シリーズ的に、ベストの1冊です。