【感想】思考の「型」を身につけよう 人生の最適解を導くヒント 〜 何をおいても、凝 〜
「何か怪しい雰囲気を感じたら、何をおいても”凝”」
(ビスケ、『ハンターxハンター』14巻)
最近、グリードアイラインド編が始まった『ハンターxハンター』で、ビスケが、訓練の最初にゴン、キルアに話すのは、この一言です。そして、次のようにいいます。
「戦闘の初歩だけど、よっぽど経験を積まないと身につかないからね!!」
応用に入る前には、型をきちんと作り上げることが、武道でいわれているのは、有名な話。球技でも、野球では「素振り、キャッチボール」を、サッカーでは、「ボールを止める、蹴る、走る」など、基本をまず作り上げます。
では、例えば、ビジネスをしていく上では、その型にあたるのは、どういうことがあるでしょうか?
そんな1つの思考の型を紹介するのが、本書です。
本書で、著者 飯田泰之氏が、紹介するのは、経済学が用いる手法をもとに一般的な人に向けて、誰でも合理的で最適な判断をくだせるヒントを紹介する一冊です。書籍の案内にあるように、「自分には独創的な発想なんてできない」「かといって論理的思考もちょっと苦手…」という人にも、大丈夫。飛び抜けた思考力も優れた決断力もなく、考え方の型を勉強できます。
『思考の「型」を身につけよう 人生の最適解を導くヒント 飯田泰之 (著) 』
本書の前書きは、以下のサイトにあります。
http://synodos.livedoor.biz/archives/2006669.html
いくつか前書きからピックアップすると。
大学で学ぶことは、経済学者の名前や提言した理論を暗記することや利益を上げている企業の実践例を知ることにあるのではありません。
大学はその専門分野の「思考方法」を学ぶためにある
のです。
僕自身は、不真面目すぎる学生だったので、大学の専門分野の考え方の型を十分に学んでいるわけではありません。しかし、今、考えてみれば、ずっと数学が好きな科目の1つだったこともあり、数学的なロジカルな考え方は、自分の思考法の型の1つです(大学の数学はほとんどやっていないのでダメですよ)。例えば、演繹法や帰納法です。
さらに
キャッチボールもおぼつかないのに変化球を覚えても意味はないでしょう(というか習得できないでしょう)、デッサンをやったことがないのに大カンバスに風景画を描くのは不可能ですし、楷書や仮名をしっかりと書けないのに近代詩文や前衛書の上手にはなれません。
「ゼロからの発想」は、基本が十二分に身についてからでよい
以前、会社でビジネスレビューを受けたときに、「このプランには、ブレイクスルーがない」という指摘をマネジメントに受けたことがありました。その日は、あえて、さらっと流しましたが、「そもそも、ビジネスの基本動作ができていない(問い合わせ対応できない。製品販売体制がないなど)状況で、ブレイクスルーなんて考えても、意味がない」と思っていました。
実際に、そのときに基本動作を作り込んだことが、結果を生み出す基盤になりました。難しい案件も対応できるようになりました。きちんとベースを作っておかないと、応用きかないと思います。
ということで、本書を読んで、型を理解するのは、いかがでしょうか?
最初の念の修行に戻れれば、念の四大行の修行を学ばない限り、「円」も、「硬」もできません。
その念の最高実力者 ネテロ会長のぼくの好きなエピソードを最後に引用しましょう。
ネテロ 46歳 冬
己の肉体と武術に限界を感じ悩みに悩み抜いた結果
彼がたどり着いた結果(さき)は
感謝であった
自分自身を育ててくれた武道への限りなく大きな恩
自分なりに少しでも返そうと思い立ったのが一日一万回 感謝の正拳突き!!
気を整え 拝み 祈り 構えて 突く
一連の動作を一回こなすのに当初は5~6秒
一万回突き終えるまでに初日は18時間以上を費やした
突き終えれば倒れる様に寝る
起きてはまた突くを繰り返す日々山を下りた時 ネテロの拳は
音を置き去りにした