Facebookがトルネード現象になったとき
日本では、映画監督の名前としては有名ではないかもしれない デヴィッド・フィンチャー(David Fincher) の最新作は、公開されたばかりの『ソーシャル・ネットワーク』 The Social Network です。ご存じのようにFacebookを創設したマーク・ザッカーバーグらを描いた映画です。(フィンチャー監督の映画では、『ファイトクラブ』が一番好きです。壮大なロブロマンスだと思います)
この映画公開に合わせて、TV/雑誌でFacebook特集などでFacebookの露出が増加中です。TV東京「ワールドビジネスサテライト」の特集では、「日本のユーザー数5000万人」を目標にしたいということだそうです。日本のアクティブなネット人口は、約6000万人だそうで、Facebook国内ユーザー300万人ということになっています。
- Facebook国内ユーザー300万人と堅調、mixiも際立つ活性化【ループス斉藤徹】 http://techwave.jp/archives/51577629.html
Yahoo! Japan へのユニークなアクセス数は5000万ほどだそうです。上の記事では、Mixiのユーザー数は、1000万人程度です。つまり、Facebookが目標にしているのは、Yahoo! Japan なのかもしれません。
ところで、昔からハイテクマーケティングのバイブルなっている本に、『Crossing the Chasm』『Inside the Tornade』があります。キャズムの考え方は、こちらのコラム http://jp.linux.com/whats-new/column/akai/334769 で紹介しました。キャズムを超えた時点では、まだメインストリームには入っていません。メインストリームに入る寸前のフェーズを「Tornade」と呼んでいます。トルネードの中で、どういう活動が必要かということを紹介した本が、『Inside the Tornade』です。
日本でのユーザー数が300万人を超えたということは、キャズムを超えたというあたりだと思います。これから、『Inside the Tornade』で何をするか、そして、外部からみる人にとっては何が、起こるのか? だということだと思います。
外部から観察する人にとっては、『Inside the Tornade』でどういうことが起こるのかということでは、野次馬的にはなりますが、事件や事故が起こることでわかるのではと思います。なぜなら、過去から、コンシューマー向けのビジネスでは、ある程度の規模や影響を持ち始めたときに、大きな事件や事故が発生しているからです。インターネット初期のクレーマー事件、2chで情報が交換された事件、Mixiの過去の事件、Twitterでの不倫ツイッター、ホテルでの目撃ツイッターなどです。当然、悪い事件だけではなく、何かしらのポジティブな動きの連動があるかもわかりません。
コンシューマー向けビジネスなので今後のことは読めないですけどね。